「公務員なら安定している」 「民間企業と違って、ブラックな働き方はないだろう」
かつての私は、そう信じて公務員の道を選びました。
あなたも、同じような期待を抱いて、今の職場にいるのではないでしょうか。
この記事では、そんな私が公務員というキャリアを捨て、民間企業への転職を決意し、実際に4社から内定を得るまでの全記録を公開します。
「公務員からの転職」には、特有の悩みや不安がつきものです。
・どんな転職サービスを使えばいい?
・地方在住だと、求人はないんじゃないか?
・SPIや面接の対策はどうすればいい?
この記事では、私が実際に使ったサービスとその賢い使い分け、地方在住者ならではの求人の探し方、そしてChatGPTまで活用した具体的な試験対策まで、包み隠さずお話しします。
公務員というキャリアに疑問を感じ、新しい一歩を踏み出したいと考えているあなたの、具体的な道しるべになれば幸いです。
なぜ公務員を辞めた?安定を求めた先に見えた現実
そもそも、私がなぜ公務員を辞める決意をしたのか。
その理由は、冒頭で述べた「安定しているはず」という期待が、幻想に過ぎなかったと気づいたからです。
私が選んだ公務員の職場は、決して楽園ではありませんでした。
むしろ、民間企業とは質の異なるストレスや、世間からの厳しい風当たりを感じる毎日。
そして何より、仕事そのものに「面白い」と感じる瞬間を見出すのが困難でした。
「どうせ同じように大変なら、自分が本当にやりたいこと、成長できる環境に身を置きたい」
その思いが、私の転職活動の原動力となりました。
※当時の詳しい心境や職場の状況については、以前こちらの記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。
転職活動で実際に使った3つのサービスと、その賢い使い分け
転職を決意し、私が登録したのは以下の3種類のサービスです。
- 大手転職エージェント(リクルートエージェント)
- 大手転職サイト(マイナビ転職)
- 地域密着型の転職サービス
これらをただ漠然と使うのではなく、それぞれの特性を理解し、目的別に使い分けることが、効率的な転職活動の鍵でした。
大手エージェント(リクルート):自己分析の最強パートナー
まず、リクルートエージェントに登録して担当者と面談しました。
結論から言うと、「自己分析」と「転職の軸」を決める上で、最高のパートナーでした。
エージェントは非常に親身で、私のこれまでの経歴を深く、丁寧に掘り下げてくれます。
自分一人では気づけなかった強みや、仕事に求める価値観を言語化する作業は、本当に助かりました。
しかし、一つ大きな弱点がありました。
それは、扱っている求人が都心の大企業中心で、私が希望する地方の求人が極端に少なかったことです。
家庭の事情もあり、都心への引っ越しは現実的ではなかったため、エージェント経由での応募は諦めざるを得ませんでした。
地域密着型サービス:「掘り出し物」求人の宝庫
大手エージェントで地方の求人が見つからない。
そこで次に活用したのが、自分が住む地域に特化した転職サービスです。
リクルートやマイナビは利用者が多く、全国をカバーしている分、どうしても地方のニッチな求人は埋もれがちです。
しかし、地域密着型サービスは、掲載されている求人自体が身近な企業ばかり。
「こんな会社があったのか!」という発見も多く、見ているだけでも楽しめました。
ただ、私が見ていたサービスはUターン者向けが中心。
そこで、私は「Uターン者ではないですが」と前置きした上で、気になる企業に直接電話やメールで問い合わせるという戦略を取りました。
意外に思われるかもしれませんが、これが非常に効果的でした。
多くの企業が「まずは話だけでも聞いてみましょう」と、快く対応してくれたのです。
問い合わせの際は、正直にお願いするのがポイントです。
「〇〇というサイトを見てお電話しました。私はUターン者ではありませんが、御社の求人を拝見し、ぜひお話を伺いたいと強く感じました。大変お忙しいところ恐れ入りますが、一度、面談の機会をいただくことはできないでしょうか?」
この「正直さ」と「熱意」が、多くのチャンスを切り拓いてくれました。
公務員から民間へ。筆記試験と面接の必勝法
応募する企業が決まれば、次はいよいよ選考対策です。
私が実践した、具体的な勉強法をご紹介します。
筆記対策:SPIと一般常識は「1冊を極める」
まず、筆記試験の対策です。
私が使ったのは、SPIと一般常識の本、それぞれ1冊ずつだけです。
書店には多くの対策本が並んでいますが、何冊も手を出す必要はありません。
大切なのは、1冊を完璧にやり込むこと。
まずは一通り解いてみて、自分が苦手な分野を特定します。
そして、その弱かったところを中心に、繰り返し勉強する。
このシンプルな方法で、筆記試験は突破できました。
面接対策:転職エージェントとChatGPTの合わせ技
面接は、転職活動の最重要関門です。
ここでの私の戦略は、「エージェントとの自己分析」と「ChatGPTとの壁打ち」の合わせ技でした。
Step 1:土台作り(エージェント)
まず、リクルートエージェントとの面談で固めた自己分析や志望動機を、話の土台とします。
Step 2:壁打ち(ChatGPT)
次に、受験する企業の詳細な情報をChatGPTに入力します。
そして、ChatGPTを面接官に見立てて、想定される質問を投げかけてもらいます。
Step 3:言語化と練習
ChatGPTとのやり取りの中で、「この言い回しは使えるな」と感じた部分を拾い上げます。
そして、それを自分の言葉に落とし込み、スラスラと言えるようになるまで、何度も声に出して練習しました。
この練習を繰り返すことで、自信を持って面接に臨むことができました。
結果とまとめ:一番大切なのは「面接対策」
この戦略で転職活動を進めた結果、私は4社から内定をいただくことができました。
振り返ってみて、最も重要だったと感じるのは、やはり「面接対策」です。
企業によっては筆記試験がない場合もありますが、面接が全くないということは絶対にありません。
公務員から民間への転職は、不安なことも多いと思います。
しかし、あなたの公務員としての経験は、見せ方次第で必ず強力な武器になります。
この記事が、あなたの新しい一歩を力強く後押しできれば、これほど嬉しいことはありません。


