【超初心者向け】投資とNISAって何?仕組みを分かりやすく解説

アイキャッチ17_投資の基本を分かりやすく解説 FIREへの道

「NISAってよく聞くけど、そもそも何?」
「投資って、なんだか難しくて怖い…」

そんなふうに感じていませんか? 大丈夫です。
その気持ち、すごくよく分かります。

この記事は、かつての私と同じように、投資の世界に「漠然とした不安」を抱えている方に向けて書きました。

難しい言葉を極力使わずに「投資」の全体像を解説します。
読み終える頃には、頭の中に「お金の世界の地図」が広がり、NISAや株式投資がどこに位置するのか、スッキリと理解できるはずです。

一緒に、最初の一歩を踏み出しましょう!

そもそも「投資」って何?お金が増える

まず、一番大事な質問から始めましょう。
「投資って、なんでお金が増えるの?」

一番イメージしやすいのが「応援したい会社にお金を託す」という考え方です。

お金がお金を増やす「からくり」

例えば、あなたが「このお菓子屋さんは、すごく美味しくて将来もっと大きくなるはずだ!」と思ったとします。

そこで、あなたはそのお菓子屋さんに1万円を「投資」しました。
これは、お菓子屋さんの「」を買う、ということです。
あなたは、その会社のオーナーのひとり(株主)になりました。

お菓子屋さんは、あなたから集めたお金で新しいオーブンを買い、お店を大きくしました。
予想通り、お店は大人気に。
すると、あなたには2つの嬉しいことが起こります。

  1. おすそ分けがもらえる(配当金)
    会社が出した利益の一部を、「応援してくれてありがとう」という意味で株主に分けてくれます。
  2. 会社の価値が上がる(株価の上昇)
    「あの人気のお菓子屋さんの株が欲しい!」という人が増え、あなたが1万円で買った株が、2万円、3万円で取引されるようになります。

このように、会社の成長を応援し、そのお返しとしてお金を得るのが、投資の基本的な「からくり」です。
お金をただ銀行に預けておくだけでは、お金自身はほとんど働いてくれません。
投資とは、「自分のお金に、外で働いてきてもらう」イメージなのです。

「労働者」から「投資家」への視点の変化

私自身、サラリーマンの両親のもとで育ちました。
そのため、「一生懸命汗水たらして働き、お給料をいただく」という働き方こそが、当たり前で尊いものだと感じていました。

しかし、投資の勉強を始めて、私の世界は大きく広がります。
世の中には、お金の稼ぎ方によって4つのタイプの人間がいると知ったのです。

それは、「労働者(Employee)」、「自営業者(Self-employed)」、「ビジネスオーナー(Business owner)」、そして「投資家(Investor)」です。
ビジネスオーナーは人を雇って仕組みで稼ぎ、投資家はお金に働いてもらって稼ぎます。

この考えに触れた時、ハッとしました。
自分はこれまで、労働者としての世界しか見ていなかったんだ」と。

ですが、労働者として働きながらでも、「投資家」としての視点を持つことはできます。
その視点を持つことで、お金のためだけに働くのではなく、より自由な働き方を見つけられると考えるようになりました。

そして、この「会社の成長を応援する」という仕組みを知ってからは、「投資=ギャンブルで危険」というイメージが180度変わったのを、今でも鮮明に覚えています。

知っておきたい!「投資」と「投機」の大きな違い

「でも、株で大損したって話も聞くよ?」 その疑問は当然です。
それは、もしかしたら「投資」ではなく「投機(とうき)」の話かもしれません。

この2つは、似ているようで全く違います。

  • 投資:長期間で、育つのを待つ
    畑にタネをまき、水や肥料をあげて、時間をかけて作物が育つのを待つイメージです。
    会社の成長という「価値」にお金を投じます。
  • 投機:短期間で、値段の動きを当てる
    「明日の天気は晴れか、雨か」を当てるゲームに近いです。
    会社の価値そのものより、「価格の変動」を予測してお金を投じます。

短期的な売買を繰り返す「投機」は、誰かが勝てば誰かが負ける「ゼロサムゲーム」になりがちです。
ゼロサムとは、参加者全員の損益を合計するとゼロになる、という意味です。

一方で、「投資」は、経済全体が成長すれば、参加者みんなが豊かになる可能性のある「プラスサムゲーム」です。

算数レベルで学びたい初心者の方は、まず「長期的な投資」の世界から始めるのが、王道であり、安全な道です。

どんな種類があるの?代表的な投資の世界

「投資」と一言でいっても、実はいろいろな世界があります。
ここでは、代表的なものを3つだけ見てみましょう。

1. 株式投資

これは、先ほどのお菓子屋さんの例で説明した、会社の「株」を買う投資です。
一番イメージしやすいかもしれませんね。

  • 個別株
    トヨタやソニーなど、特定の1つの会社を選んで株を買います。応援したい会社を直接選べる楽しさがありますが、その会社が倒産すると価値がゼロになるリスクもあります。
  • 投資信託
    複数の会社の株を詰め合わせた「お弁当パック」のようなものです。運用のプロが、いろいろな会社の株をバランス良く選んでくれます。1つの会社が不調でも、他の会社が好調ならカバーできるため、リスクを分散できるのが最大の魅力です。初心者の方には、まずこちらがおすすめです。

2. 不動産投資

マンションやアパートなどを買い、他の人に貸して家賃収入を得る方法です。実際に建物という「モノ」が残る安心感がありますが、始めるには大きなお金が必要になります。

3. 債券

国や会社にお金を貸して、利息をもらう方法です。
貸したお金は満期になると返ってくる約束なので、株式投資に比べてリスクが低いとされていますが、その分リターンも控えめです。

NISAって何?株式投資とどう違うの?

さて、いよいよ「NISA(ニーサ)」の登場です。

一言でいうと「NISAとは、株式投資などをするときに使うと、めちゃくちゃお得になる『魔法の箱』のようなもの」です。

NISA「制度の名前」

NISAは、投資商品の名前ではありません。
国が「みんな、もっと投資をしようね!」と作った、税金が優遇される制度の名前です。

通常、投資で利益が出ると、その利益に対して約20%の税金がかかります。
10万円の利益が出たら、2万円は税金として引かれてしまうのです。これは結構大きいですよね。

しかし、NISAという「魔法の箱」の中で投資をすれば、この税金が一切かからなくなります。
10万円の利益が、まるまる10万円手元に残るのです。
これが、みんなが「NISAはやった方が良い」と言う最大の理由です。

「箱」と「中身」の関係

NISAと株式投資の関係は、「お弁当箱」と「おかず」に例えると分かりやすいです。

  • NISA = お弁当箱(非課税という特別な機能付き)
  • 株式投資(投資信託など) = おかず

あなたは、「NISA」という名前のお弁当箱を手に入れて、その中に「株式投資の投資信託」という名前のおかずを詰めるのです。
NISAはあくまで「箱」であり、その箱の中で何を買うか(どの「おかず」を選ぶか)が重要になります。

私のNISA活用法

私自身も、もちろんNISAを最大限活用しています。
この「最強のお弁当箱(NISA)」には、実は2つの部屋(投資枠)があるんです。

  • コツコツおかず部屋(つみたて投資枠)
    年間120万円まで。主に「投資信託(お弁当パック)」を毎月少しずつ積み立てるための部屋です。
  • お楽しみおかず部屋(成長投資枠)
    年間240万円まで。「個別株」など、自分で選んだおかずを自由に入れるための部屋です。

この2つの部屋を、私は次のように使い分けています。

まず、「コツコツ部屋」には、毎月10万円(年間120万円)を投資信託で積立投資しています。
これは、将来のための安定した土台作りですね。

そして、「お楽しみ部屋」を使って、四季報の発売に合わせて個別株を購入しています。

NISAのお弁当箱がいっぱいになったら?

もし、このお得なお弁当箱(NISA枠)がいっぱいになったら、「普通のお皿(特定口座)」を使います。

この普通のお皿(特定口座)は、利益に税金がかかる、ごく一般的な口座のことです。
(証券会社が税金を自動で計算してくれるので、確定申告は基本的に不要です)

このように、まずはお得な「NISA」という制度を最大限使い切ることを意識しています。
この『最強のお弁当箱』を手にすることから、すべてが始まると言っても過言ではないでしょう。

私の投資の内訳については計画編の記事で詳しく書いていますので、興味がある方はご一読ください。

短期と長期で違う「ゲームのルール」

最後に、「短期投資ならゼロサムだけど、長期なら違うってどういうこと?」という疑問に答えます。
これは、ゲームのルールが違う、と考えると分かりやすいです。

短期投資は「イス取りゲーム」

短期投資は、短い期間での株価の上下を当てるゲームです。
参加者が10人いて、イスが5脚しかない「イス取りゲーム」を想像してください。
利益というイスに座れるのは5人だけで、残りの5人は損をします。
参加者の損益を合計すると、ゼロになります(ゼロサム)。

長期投資は「みんなで木を育てるゲーム」

長期投資は、世界経済全体の成長に期待するゲームです。
みんなで一本のリンゴの木を育て、数年後にたくさんのリンゴが実るのを待つイメージです。
木が育てば、みんなでリンゴを分け合うことができます。
誰かが損をする必要はありません。
世界中の会社が頑張って新しいサービスを生み出し、経済が少しずつ大きくなっていけば、その恩恵をみんなが受けられる。
これが長期投資の考え方です(プラスサム)。

だからこそ、算数レベルから始める私たち個人投資家は、日々の値動きに一喜一憂する短期的なゲームではなく、世界経済の成長を信じて、どっしりと構える長期投資が向いているのです。

まとめ:不安が消えたら、最初の一歩を踏み出そう

今回は、投資の「算数」レベルの基本を、地図を広げるように見てきました。

  • 投資とは、会社の成長を応援し、お返しをもらうこと。
  • NISAとは、その投資をするときに税金がお得になる「魔法の箱」。
  • 初心者には、リスクを抑えられる「投資信託」を「長期」で続けるのが王道。

いかがでしたか? 「投資」という言葉への、最初の恐怖心や難しそうなイメージは、少し和らいだでしょうか。

もちろん、ここから先には、実際にどの商品を選ぶか、どうやって口座を開くか、といった「数学」レベルの話も待っています。
しかし、この「算数の地図」さえ頭に入っていれば、もう道に迷うことはありません。

まずは、NISAという最強の武器を手に、月々1,000円や5,000円といった少額からでも、世界経済を応援する一員になってみませんか?

その小さな一歩が、10年後、20年後のあなたの未来を大きく変えるかもしれません。

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